スイス・クリエイティブ・トーク vol. 7: 創造性とニューノーマル ― AR(拡張現実)& ロボティクス MEET コンテンポラリーアート&ダンス

innovation

オンデマンド配信
世界的なパンデミックは私たちの生活を一新し続けています。これまで以上に、創造性とニューノーマルについて思いを巡らせる方は多いのではないでしょうか。そのような方にぜひご覧いただきたく、2020年10月1日にドミューンからライブ配信したトーク・パフォーマンスナイト「スイス・クリエイティブ・トーク vol. 7」をこの度、オンデマンドで配信することになりました!日本とスイスの第一人者たちが語りあい、パフォーマンスを交わした密度の濃い一夜を、ご自分のご都合に合わせてじっくりと何度でもお楽しみいただけます。

こちらからアクセスください 全編 | ダイジェスト版

スイス・クリエイティブ・トーク vol. 7 | 2020年10月1日 @SUPER DOMMUNE
プログラム:
トーク AATB、ジル・ジョバン、真鍋 大度、四方幸子、宇川直宏
「現実/仮想/拡張/ハイブリッド:空間のクロスオーバー」
「エクスプレッシブテクノロジー:新たな文化的インタラクションへ」
デモンストレーション
・ジル・ジョバン
・真鍋 大度
・AATB
ダンストレイル・コンピレーション 映像 (ジル・ジョバン)
日瑞スペシャルライブパフォーマンス
視覚パフォーマンス中山晃子 @ SUPER DOMMUNE(東京)x 音楽パフォーマンス by クワイエット・ラブ・レコーズ (Quiet Love Records) (トビアス・プライシク / エゴプッシャー、Diskret) from チューリヒ

遠く離れた場所にいるダンサー達がバーチャル・リアリティ(VR)上で共演を行う、指先で振り付けを行うアプリ。誰もがどこからでも操縦可能なロボット。テレプレゼンス、アバター、リアルタイムグラフィックス、データフロー、バーチャルの世界、そして新たな形の相互交流…ニューノーマルにおけるクリエイティブ・スペースとはどのようなものなのでしょうか?世界的なパンデミックは、クリエイティブエコノミーを担う多くの当事者に深手を負わせています。
しかし同時に、アーティストや文化的なアントレプレナーにとっては、実践やコンテクスト、表現の手段、そしてオーディエンスエンゲージメントについて再考するきっかけともなりました。

SUPER DOMMUNEの協力の下、これらの疑問点を検討したスイス・クリエイティブ・トーク vol.7。AATB(デザイン・プラクティス)、ジル・ジョバン(振付家・映像作家)、真鍋大度(Rhizomatiks ファウンダー)、四方幸子(キュレーター・批評)そして宇川直宏(SUPER DOMMUNE主宰)による熱のこもったディスカッション。さらに、クワイエット・ラブ・レコーズ (トビアス・プライシク / エゴプッシャー、Diskret) と中山晃子によるハイブリッドなコラボレーション・パフォーマンスが繰り広げられました。

また、日本語版も加えられたAATBのオンラインロボティクス・インスタレーション『ハンド・シェイク』が、2020年9月28日から10月16日の期間、特別に設置、再公開されました(終了)。

スピーカー:
AATB:アンドレア・アンナー&ティボー・ブレべ(デザイン・プラクティス)
AATBは、ローザンヌ美術大学(ECAL)を共に卒業したアンドレア・アンナーとティボー・ブレべとの2人組によるデザイン・プラクティス。以前より双方向性のオブジェクトやインスタレーションに取り組んでいた2名は、3年前に産業用ロボットの腕と出会う。この出会いにより、人間と機械との双方向性についての研究は具体化し、ロボットと産業オートメーションが工場で使用される以上の可能性の追求を開始。その活動はソフトプログラミングから電子工学、機械工学、精密機械加工に至る製造プロセスとの密接な関係、理解をはらむ。2名は、日常生活におけるロボティックスの普及と同化を鑑み、このシフトから生じる新たな状況を批判的に探っている。現在は、スイスのチューリヒとフランスのマルセイユの間を拠点に活動中。www.aatb.ch

ジル・ジョバン(振付家・映像作家)
スイスのジュネーブを拠点に活動。1995年よりこれまでに20作品以上を制作し、国際的に有力な振付家としてその地位を確立。2015年にはコンテンポラリーダンスの発展に貢献したことでSwiss Grand Award for Danceを受賞。常に新たな画像技術に魅了され、2016年には3D映像『WOMB』を制作。翌年、没入型のダンス作品『VR_I』を制作すると、モントリオールのヌーボー映画祭(2017年)の受賞を筆頭に、サンダンス映画祭やヴェネツィア国際映画祭、そして、リヨンのダンス・ビエンナーレ等、世界の40を超える会場で取り上げられ続けている。2019年には、2つのAR作品:Magic Window (マジックウインドウ)とDance Trail(ダンストレイル)を制作。VRとARの数々のプロジェクトを通じ、パフォーミング・アーツの視点から、新たな技術とコンテンツ制作の問題を扱う。なお、クラシックとコンテンポラリーのダンサーとして10年ほどスイス及びスペインで活動をしていた経歴も持つ。www.gillesjobin.com

真鍋大度(Rhizomatiks ファウンダー)
東京を拠点に活動するアーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJ。2006年Rhizomatiks 設立、2015年よりRhizomatiksの中でもR&D的要素の強いプロジェクトを行うRhizomatiks Researchを石橋素氏と共同主宰。身近な現象や素材を異なる目線で捉え直し、組み合わせることで作品を制作。高解像度、高臨場感といったリッチな表現を目指すのでなく、注意深く観察することにより発見できる現象、身体、プログラミング、コンピュータそのものが持つ本質的な面白さや、アナログとデジタル、リアルとバーチャルの関係性、境界線に着目し、デザイン、アート、エンターテイメントの領域で活動している。www.daito.ws

四方幸子(キュレーター・批評) 
キュレーティングおよび批評。京都府出身。多摩美術大学・東京造形大学客員教授、IAMAS・武蔵野美術大学非常勤講師。オープン・ウォーター実行委員会ディレクター。データ、水、人、動植物、気象など「情報の流れ」から、アート、自然・社会科学を横断する活動を展開。キヤノン・アートラボ(1990-2001)、森美術館(2002-04)、NTT ICC(2004-10)と並行し、フリーで先進的な展覧会やプロジェクトを数多く実現。近年の仕事に札幌国際芸術祭2014、茨城県北芸術祭 2016(いずれもキュレーター)、メディアアートフェスティバルAMIT(ディレクター、2014-2018)、美術評論家連盟2020年度シンポジウム「文化/地殻/変動 訪れつつある世界とその後に来る芸術」(実行委員長)、オンライン・フェスティバルMMFS 2020(ディレクター)(いずれもDOMMUNE.COM)など。yukikoshikata.com

宇川直宏(SUPER DOMMUNE主宰)
1968年香川県生まれ。東京在住。映像作家 / グラフィックデザイナー / VJ / 文筆家 / 大学教授 / そして「現在美術家」……極めて多岐に渡る活動を行う全方位的アーティスト。既成のファインアートと大衆文化の枠組みを抹消し、現在の日本にあって最も自由な表現活動を行っている。今や世界的な伝説となった自らのオフォスを改良したクラブ「Mixcrooffice」以後、2010年3月に突如個人で立ち上げた日本初のライブストリーミングスタジオ兼チャンネル「DOMMUNE」は、開局と同時に記録的なビューアー数をたたき出し、国内外で話題を呼んだ。「文化庁メディア芸術祭」審査委員(2013〜2015年)。「アルスエレクトロニカ」サウンドアート部門審査委員(2015年)。また高松市が主催する「高松メディアアート祭」(2015年)ではゼネラルディレクター、キュレーター、審査委員長の三役を務め、その独自の審美眼に基づいた概念構築がシーンを震撼させた。2016年には「アルスエレクトロニカ」のトレインホールにステージ幅500MのDOMMUNEリンツ・サテライトスタジオを開設し、現地オーストリアからのストリーミングが世界的話題となった。また2020年の10周年にあたり、5G以降のテクノロジーを纏い「SUPER DOMMUNE」と名を改め渋谷PARCO9Fにスタジオを移転して、進化を続けている。宇川の現在の職業はDOMMUNE。www.dommune.com

パフォーマー
クワイエット・ラブ・レコーズ
騒がしい場所となりつつある世界。これまで以上に静かな音楽の重要性を信じる音楽レーベルのQuiet Love Records (クワイエット・ラブ・レコーズ)は、2018年にスイスのチューリヒで誕生。愛する仲間が作る、彼らが愛する音楽をリリース中。www.quietloverecords.com

Diskret
ベーシスト、プロデューサー、ソングライター、そしてQuiet Love Records のオーナーであるJames Vargheseと長きに渡り音楽を共に制作してきたRamon Zieglerとのアンビエント・エレクトロニック・デュオ。diskret.bandcamp.com

トビアス・プライシク / エゴプッシャー
スイス・チューリッヒ出身のヴァイオリン奏者。2012年にカルテットで初来日。近年はジャズの枠を脱皮して、エレクトリカルなデュオのエゴプッシャーで活動中。ソロとしてモントルー・ジャズフェスティバルを始め、韓国の冬季オリンピックのオープニングレセプションにスイスを代表して出演。ヴァイオリンの可能性を極限までチャレンジ中。www.tobiaspreisig.com

中山晃子(画家)
画家。色彩と流動の持つエネルギーを用い、様々な素材を反応させることで生きている絵を出現させる。絶えず変容していく「Alive Painting」シリーズや、その排液を濾過させるプロセスを可視化し定着させる「Still Life」シリーズなど、パフォーマティブな要素の強い絵画は常に生成され続ける。様々なメディウムや色彩が渾然となり、生き生きと変化していく作品は、即興的な詩のようでもある。鑑賞者はこの詩的な風景に、自己や生物、自然などを投影させながら導かれ入り込んでいく。ソロでは音を「透明な絵の具」として扱い、絵を描くことによって空間や感情に触れる。近年ではTEDxHaneda、DLECTROCITY ART FESTIVAL (デトロイト) 、Solo performance at NEW ARS ELECTRONICA(オーストリア)、Biennale Nemo (パリ) 、LAB30 Media Art Festival (アウグスブルグ) 、TECHNARTE art + technology (ビルバオ) 、MUTEK モントリオール等に出演。
akiko.co.jp/akikoweb

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Swiss Creative Talk vol.7: Organized by the Embassy of Switzerland in Japan in collaboration with SUPER DOMMUNE with special thanks to KAGITANI music management.