クリスト&ガンテンバイン『The Last Act of Design – スイス建築の表現手法』

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日瑞建築文化協会(JSAA)と在日スイス大使館は、スイスの建築設計事務所クリスト& ガンテンバインの『The Last Actof Design – スイス建築の表現手法』展を開催しました。本展は、イタリア人の写真家、ステファノ・グラツィアーニの解釈から撮られた写真や配色・線にアレンジを加えたドローイング、さらに2007 年以降にデザインされ、実現しなかった建築3D プリンタによる9 つの模型といった様々な媒体によって、クリスト& ガンテンバインの建築の多様な側面を探るものです。

さらに、クリスト& ガンテンバインが「The Last Act of Design」と呼んでいる建築におけるデザイン行為に着目し、彼らのつくりだす建築が持つ意味の多様性の表出を試みました。建築は竣工後も写真・図面・模型といった様々な媒体で表現され、鑑賞者はそれらの媒体を通じて建築を知覚し空間を想像します。日本で初公開となるこのクリスト&ガンテンバインの探究の集大成は、最終的には2500名を超える来場者を迎え、2018 年に設立された日本とスイスの建築文化交流のプラットフォーム、日瑞建築文化協会(JSAA)の初主催イベントを華々しく飾りました。

また、来日したエマニュエル・クリストとクリストフ・ガンテンバインによる講演も行われました。本展覧会についての東京の建築会館ホール(350席)及び京都工芸繊維大学(150席)での2つの講演に加え、3月17日には『ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代』展の関連イベントとしてル・コルビュジエの遺産について国立西洋美術館(130席)にて講演を行いました。いずれの会場も熱心な聴衆で埋め尽くされ、盛況のうちに終了しました。